崖・谷・断崖絶壁の表現・描写・類語

冷たく硬い風が激しくふきあげてくる谷の高い崖

谷は、白い雲の固まりがひっそりと降り静まったように花で埋まっている

赤土の斜面が、朝日を浴びて燃えるように鮮やか

二階建ての一軒の家ほどの巨岩がそびえ立つ

峡谷の底を流れる川が一条の光る糸となって蛇行する

屏風（びょうぶ）のように切り立った大きな岩

山の巨大な影が谷を覆う

棚のように崖が突き出す

崖が屏風のようにそそり立つ

火山灰層の影が、名工の刻んだ天然の屏風

今にも崩れてきそうな切り立った崖

薄茶の羊歯（しだ）が山の体毛のように下がる崖

花崗岩質の白い崖が灼けるように目にまぶしい

危険の立札を睨みながら断崖スレスレに歩いているような毎日

切り開いたばかりのなまなましい崖

視野のはてまで、白い雲のかたまりが谷間にひっそりと降りて静まったように花で埋まる

岸壁が屏風のようにめぐる

気が遠くなりそうな険しい岸壁

川を圧して聳え立つ蜒々たる大絶壁

霧が谷に満ちて、大きく渦巻くように動いている

（崖を上る）地を這うように登る

浅いすり鉢状の地形

思わず自白しちゃいそうな絶壁

むき出しの崖の赤土が、挑発するように沼の横にそそり立つ

雨気をふくんだ叩きつけるような重たい風が崖の上から吹きおろしていた。

（木の葉が）風に揺らぐと、反射で、滑らかな崖の赤土の表面が金屑風のように閃く。

断崖は、うちたてた屏風のように海に乗り出して

窖（あなぐら）のような崖下の暗さ

（耶馬渓は）ちょうど円形劇場に似た風で、すりばちのように八方から斜面が切れ込んでいる。

斧で断ち割ったような谷

渓谷の紅葉は錦繍（きんしゅう）の帯のように谷の屈曲に沿うて遠く上流にまで連なっていた。

かれは両手両足をひろげて、まるで、セミのように岩のはだへかじりついていた

険しい谷が口を開けている

工事の跡の絶壁の赤土が、まだ生々しく露出している

上の行くほどオーバーハングしている

（谷底の町）曇った空の下に、二つの岡の谷底になったR・町は、もうすっかり暗く暮れてしまって、一かたまりの襤褸（ぼろ）を布いたように黒々と地にこびりつきながら

月光が注がないほど深く谷の底

眼前に、黒々と聳え立つ岩の要塞があった。 　いや、実際にはまだ遥か遠方にある。なのに圧倒的な岩の質感がそう見せる。視界のすべてを奪ってこちらに迫ってくる。上越国境の稜線が真一文字に宙を切り裂き、その上の空は圧縮されでもしたかのように狭い。壮観というのとは違う。威圧的だ。一ノ倉沢は人間を拒絶している。そうせんがために、確固たる意思を抱いた自然が巨大な城壁を築き上げた。そんな思いにとらわれる。

衝立岩は──その強大な城壁を護る門兵の位置にそそり立っている。痛々しいまでに鋭利な垂壁。「ハング」と呼ばれる垂れ幕のような形状の岩盤が幾重にも折り重なり、陰惨な悪相を晒している。