(子どもの)おとなびた 節廻しが、その歌の持つ 侘しさに拍車をかけていた。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 ページ位置:44% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
歌声・歌う
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......てきた。「その歌、最後まで知ってるか?」「うん、全部歌えるで」「そら凄いなあ。……そうかあ、もういっぺん最初から全部聴かせてェな」 長い歌を喜一は懸命に歌った。おとなびた節廻しが、その歌の持つ侘しさに拍車をかけていた。信雄は、扇風機の緩慢な横振り運動を目でぼんやり追っている銀子に視線を移した。光沢のない髪の毛が、黄色い電灯の下ですすけていた。細い脛も虫さされの痕で腫れていた。......
単語の意味
侘しい(わびしい)
侘しい・・・1.心細いくて不安である。寂しくて心が満たされていない。
2.見た目が貧弱である。外見がしょぼい。
2.見た目が貧弱である。外見がしょぼい。
ここに意味を表示
歌声・歌うの表現・描写・類語(声・口調のカテゴリ)の一覧 ランダム5
のどから、おなかのそこから、きれいな音がさらさらとあふれ出ていくのが見えるようだった。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
すごい声量で歌われているのに、すごく遠い、夢の中でなる鈴のように聴こえた。空間をものすごい速度で、自分の色で埋めているのだ、と思った。
吉本 ばなな「アムリタ(上) (新潮文庫)」に収録 amazon
ノドに薄いスカーフをまきつけて、誰とも物もいわないのよ。クラシック歌手ってあんなにノドを大切にしなくちゃならないのかしら
石井 好子「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「声・口調」カテゴリからランダム5
娘はまるで封をするように僕の唇の上に指を一本置いた。 「質問はしないで」と彼女は言った。
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
調子の狂った楽器のような、ひどく嗄(か)れた声が止めどもなく迸り出る
山本 周五郎 / 髪かざり amazon
同じカテゴリの表現一覧
声・口調 の表現の一覧
感情表現 大カテゴリ
感覚表現 大カテゴリ
人物表現 大カテゴリ