雲母のようにきらきらと光る午後の光
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 ページ位置:54% 作品を確認(amazon)
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日差し・太陽光
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前後の文章を含んだ引用
......囁くと、井上筑後守は、牀机から不自由な恰好で立ちあがった。他の役人たちもそれぞれその背後に従い、彼等はさきほどそこから出てきた門に姿を消した。 蟬が鳴きだした。雲母のようにきらきらと光る午後の光が、もう誰もいない牀机の影を更に強く地面に落した。すると理由もなく司祭の胸から熱いものがこみあげ、眼ぶたに泪のにじむのを感じた。それは何か大任をやりとげたあとの......
単語の意味
雲母(うんも・うんぼ・きらら・きら)
雲母・・・鉱物の一種。六角形の板状の形をしていて、光沢があって光を受けるとキラキラと輝く。薄いので、ナイフ等で薄くはがすことができる。英語に由来して「まいか(mica)」と呼ばれる事もある。
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光が雲の細い隙間から一かたまりに流れ迸る
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
自然と浸み込んで来る光線の暖か味を、襯衣(しゃつ)の下で貪るほど味わう
夏目 漱石 / 門 amazon
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掃除の行きとどいた朝の郵便局の光線は、海の底のように静かで、平和であった。
林 芙美子 / 浮雲 amazon
気持のいい朝だった。道には小砂利が洗い出され、木や草には水玉がキラキラ光っていた。 薤畑 の 紫 の花が黒い 濡土 とともに大変美しく見えた。遠い空で 雁 の 淡い一列が動いている。
志賀 直哉 / 雨蛙「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
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