炬火の火が闇の中に不気味に燃えながら近づいてきました。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 ページ位置:11% 作品を確認(amazon)
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焚き火・かがり火
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前後の文章を含んだ引用
......考えるべきでした。しかし私にとってこれは胸が潰れるほど長い時間だった。正直、こわかったのです。汗が額から眼に流れてきました。私は一隊の兵卒の跫音を耳にしました。炬火の火が闇の中に不気味に燃えながら近づいてきました。 誰かが炬火をさしだし、小柄の老人の醜い顔がその火影の中に赤黒く浮びあがり、その周りで五、六人の若い男たちが当惑したような眼で我々を見おろしていました。「パード......
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焚き火・かがり火の表現・描写・類語(火・煙・灰のカテゴリ)の一覧 ランダム5
沢山の松明がその下に集められる。その辺一帯、火事のように明るくなり
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
ぱちぱちと火の粉がはぜて、浜が白く照らされた。たいして大きなたき火じゃなかったが、波音をかき消すような火の音が、闇をさえぎるようだった。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
汐風が、薪(たきぎ)の中から紅蓮(ぐれん)の舌を煽り出す
柴田 錬三郎 / 南国群狼伝 amazon
横光利一 / 日輪
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窓から悪戯をしているように赤い舌が覗いたり隠れたりする
辻井 喬 / 暗夜遍歴 amazon
街の火を眺めていた。その火は、今遠く地の底から地上を呼ぶ太陽のように《…略…》感じられていたのだ。
石原 慎太郎 / 行為と死 amazon
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