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邦彦は目を閉じた。急ぎ足で一直線に歩き去って行く幇間の、小気味よく跳ねあがっていた足袋の白さが、青く冷たい ほのお となって浮かんできた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 ページ位置:59% 作品を確認(amazon)
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忘れられない・心に強く残る
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......ていた。顔にも唇にも血の気が少なく、しょんぼりとした寝顔だった。その栗色に染めた髪に、もう何日も前から屋根裏部屋で飛び廻っていた一匹の大きな蠅がとまっている。 邦彦は目を閉じた。急ぎ足で一直線に歩き去って行く幇間の、小気味よく跳ねあがっていた足袋の白さが、青く冷たい焔となって浮かんできた。「親父、俺に、玉突きから足を洗えて言いよんねや」 と政夫が言った。邦彦はあおむけに寝たまま目をあけて、再び室内を飛び廻り始めた蠅の行方を追った。「ちくしょう、神......
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急ぎ足(いそぎあし)
幇間・幫間(ほうかん)
急ぎ足・・・急いでいる足どり。急いで歩くこと。早い歩調。早足(はやあし)。
幇間・幫間・・・宴席などで場を和ませ、盛り上げて客の機嫌を取ることを仕事とする人。太鼓持ち。男芸者。「幇・幫」は訓読みで「たす(ける)」と読める。「間」は「二つのあいだ」という意味でここでは「人間関係」をあらわす。
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十七年前に感じた畏れが、今また全身を支配していた。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
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