樹がざわざわ鳴っているような不安で落ちつけない私の心
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:53% 作品を確認(青空文庫)
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落ち着かない
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......せのような私だ。家もなければ古里も、そしてたった一人のお母さんをいつも泣かせている私である。誰やらが何とか云いましたって……、酒を飲むと鳥が群れて飛んで来ます。樹がざわざわ鳴っているような不安で落ちつけない私の心、ヘエ! 淋しいから床を蹴 って、心臓が唄います事に、凭 りどころなきうすなさけ、ても味気ないお芙美さん……。誰かが、めちゃくちゃに酔っぱらった私の唇を盗んで行きま......
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なんだか気の毒なくらい二人は動揺してしまって
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
私は支離滅裂だった。引き出しを開けたり閉めたり、トイレのドアを開けてみたり、花びんを倒して床をふいたりをくりかえして部屋中をうろうろ歩きまわり、結局なにも手に持っていないのに気づいた時には、さすがに少し笑って、落ち着かなくちゃ、と目を閉じた。
吉本 ばなな / 満月 キッチン2「キッチン (角川文庫)」に収録 amazon
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