話のつぎ穂を忘れて歩いていた
吉川英治 / 八寒道中 ページ位置:34% 作品を確認(青空文庫)
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黙る・沈黙
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前後の文章を含んだ引用
......て、すらりとしていて、この寒々とする夕方にも、朱をふくんだかの唇は褪 せないで、その、情のふかそうな眸や唇 もとは、たえず細かい表情を忘れない。 三五兵衛は、つい、話のつぎ穂を忘れて歩いていたが、何かの弾 みに、いきなり訊ねた。 「失礼だが、そなたは、仁介殿の娘御か」 「はい、わがまま者で、稲 と申します」 「主 が不在でも、もうこの時刻、ここからは戻れぬから、......
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黙る・沈黙の表現・描写・類語(声・口調のカテゴリ)の一覧 ランダム5
厚い壁のように手に触れそうな沈黙が、二人を遠く他人のように隔てている
森 瑤子 / 風物語 (1984年) amazon
唄をうたっていた唇をそっとつぼめて、黙ってしまった。
林芙美子 / 新版 放浪記
不思議なほどしめやかな沈黙が続いた。たき込めた香 のにおいがかすかに動くだけだった。
有島武郎 / 或る女
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「声・口調」カテゴリからランダム5
辰川が黙り込んだ。その沈黙が、同じことを思い浮かべていることを物語っていた。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
部屋は大量虐殺の直後を思わせる重い沈黙に覆われた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
ガラスが割れるのではと思われるほどの高い声が店内に響き渡る
せきしろ / 去年ルノアールで 完全版 amazon
接吻でもしそうな熱烈さで囁く
古井 由吉 / 栖 amazon
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