TOP > 人物表現 > 言葉を交わす > それとなく伝える
その背中は、 「それがどうした」 と言っていた。
向田邦子 / 花の名前「思い出トランプ（新潮文庫）」に収録 ページ位置：7% 作品を確認（amazon）
この表現が分類されたカテゴリ
それとなく伝える
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......分厚くなったようだ。 若い時分はこうではなかった。 夫婦喧嘩ともいえぬ小競り合いで分がないとみると、夫は肉の削げた肩を見せ、足音も荒く奥へ寝に入ってゆくのだが、その背中は、「それがどうした」 と言っていた。 そういう夜は、必ず隣りの寝床から手が伸びた。日付の替らぬうちに結着をつけ、優位に立って置かなくては納まらない性急なところがあった。闇の中で圧しひしがれながら、......
単語の意味
背中（せなか）
背中・・・背の中央。背骨のあたり。動物の胴体の背骨のある側。胸や腹と反対の面で、両肩の間から腰のあたりまでの部分。背（せ）。背面。
ここに意味を表示
それとなく伝えるの表現・描写・類語（言葉を交わすのカテゴリ）の一覧 ランダム５
その背中は、 「それがどうした」 と言っていた。
向田邦子 / 花の名前「思い出トランプ（新潮文庫）」に収録 amazon
視線はテレビに向いているけど、わたしに向かって言っているのだろうな、とは感じていた。
湊 かなえ / ポイズンドーター・ホーリーマザー「ポイズンドーター・ホーリーマザー (光文社文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「言葉を交わす」カテゴリからランダム５
次のことばを喉まで出しかけたが、やっぱり、人がいては、まずい気がした。
吉川英治 / 治郎吉格子
「ねえ」とすみれは言った。そして微妙な間をおいた。ペテルスブルグ行きの汽車がやってくる前に、年老いた踏み切り番が踏切をかたことと閉めるみたいに。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
黒崎はすでに死んでいるかもしれない。そのことを言ってしまいたいという衝動を、歯を噛みしめて押しとどめる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
言葉を交わす の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ
