金臭い血の味
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:16% 作品を確認(amazon)
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出血・流血
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前後の文章を含んだ引用
......佐野さんを見てあげて。トンちゃんの見方、曇ってる。すごく歪んでるよ。完璧な人間なんていない。佐野さんだってそう。だけど少なくとも黒崎さんよりはずっとまともよ」 金臭い血の味、嘔吐感、刺すような脇腹の痛み。起き上がれない。片方脱げたハイヒール。「リンちゃん、や、やめ――」「トンちゃんのことが心配なのよ。だから言ってるのよ」 やめて、......
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出血・流血の表現・描写・類語(骨・内臓のカテゴリ)の一覧 ランダム5
雪を真っ赤にして俯ッ伏していた
吉川英治 / 無宿人国記
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顔を横にして、地面につけてみる。ひんやりとした。耳に意識を集中した。空気の音がした。地面の音がした。しばらくして、心臓の鼓動が感じられた。身体が弾む。気のせいかしだいに、鼓動は大きくなるようだ。肩の力を抜いてみた。目を閉じてみる。 心音が僕を包む。落ち着く音だった。身体の中では血液が、爆発するように送り出されているのだろうが、その鼓動が心地よい。絶え間なくつづく、血液の循環だ。はるか昔、僕は誰かの腹の中で、この音を聞きながらよく眠っていたのだろう。守られている感覚がある。すっと力が抜ける。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
宿のシーツは、恥ずかしい血痕の花弁を点々と散らした。
武田 泰淳 / 風媒花 amazon
掌に汗の流れるような感じがしたので眼をやると、血でした。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
脳髄は一種の電話交換局に過ぎない
夢野久作 / ドグラ・マグラ
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