警官とは思えないほど穏やかな柔らかい声
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 ページ位置：17% 作品を確認（amazon）
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柔らかい声・優しい声
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......と重藤は考えたのである。「辰川忠雄警部補──」 間島の右側に座っていた髪の薄い初老の男が、静かに立ち上がった。「どうぞ、よろしくお願いします」 少し猫背気味で、警官とは思えないほど穏やかな柔らかい声だった。 辰川が着席するのを見届けてから、重藤は言った。「本日の会議で、諸君にやってもらいたいことは一つしかない。尾畑守くん誘拐事件について、過去の捜査の瑕疵を......
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