何やら胸の底に突き立ってくるような冷たい風鈴の音
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 ページ位置:75% 作品を確認(amazon)
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風鈴
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前後の文章を含んだ引用
......た。何人かの足を踏み、ときどき怒声を浴びて突き飛ばされたりした。境内の手前にある風鈴屋の前でやっと喜一に追いついた。赤や青の短冊が一斉に震え始め、それと一緒に、何やら胸の底に突き立ってくるような冷たい風鈴の音に包み込まれた。 信雄は喜一の肩を掴んだ。喜一は泣いていた。泣きながら何かわめいた。「えっ、なに? どないしたん?」 よく聞きとれなかったので、信雄は喜一の口元......
単語の意味
胸(むね)
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風鈴の表現・描写・類語(夏のカテゴリ)の一覧 ランダム5
風鈴が時々ものうく鳴る。
林芙美子 / 新版 放浪記
何やら胸の底に突き立ってくるような冷たい風鈴の音
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
風鈴が折り折り思い出したようにかすかに鳴る。
森鴎外 / 阿部一族
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「夏」カテゴリからランダム5
初夏の明るい陽射しも消し尽せぬ人間の憂愁の数々に思われる。
岡本かの子 / 東海道五十三次
(遠くに見える花火は)どんな手品師も敵 わないような立派な手品だったような気がした。
梶井基次郎 / 城のある町にて
蛍の火が一すじ椰子の並木の中から流れてきた。娘は手に持っていた団扇 をさし上げた。蛍の光はそれにちょっと絡 わったが、低く外れて海の上を渡り、また高く上って、星影に紛れ込んで見えなくなった。
岡本かの子 / 河明り
人間が生み出した物の中では傑出した壮大さと美しさを持つ花火
又吉 直樹 / 火花 amazon
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