TOP > 人物表現 > 性格・態度 > 冷静・動じない・うろたえない性格
いわば悠々 閑々と澄み渡った水の隣に、薄紙一重 の界 も置かず、たぎり返って渦 巻き流れる水がある。葉子の心はその静かなほうの水に浮かびながら、滝川の中にもまれもまれて落ちて行く自分というものを他人事 のようにながめやっているようなものだった。
有島武郎 / 或る女(前編) ページ位置:37% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
冷たい性格
冷静・動じない・うろたえない性格
割り切る・感情を挟まない判断
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......うしてこんな変な心持ちになるのだろう。血のせいとでもいうのだろうか。事によるとヒステリーにかかっているのではないかしらんなどとのんきに自分の身の上を考えていた。いわば悠々 閑々と澄み渡った水の隣に、薄紙一重 の界 も置かず、たぎり返って渦 巻き流れる水がある。葉子の心はその静かなほうの水に浮かびながら、滝川の中にもまれもまれて落ちて行く自分というものを他人事 のようにながめやっているようなものだった。葉子は自分の冷淡さにあきれながら、それでもやっぱり驚きもせず、手欄 によりかかってじっと立っていた。 「田川法学博士 」 葉子はまたふといたずら者らしくこんなことを思......
単語の意味
悠悠閑閑・悠々閑々(ゆうゆうかんかん)
渦巻く(うずまく)
悠悠閑閑・悠々閑々・・・のんびりゆったりとしているさま。ゆっくり構えて、落ち着いているようす。
同じ漢字を重ねることで、語調を整えて意味を強めた表現。
同じ漢字を重ねることで、語調を整えて意味を強めた表現。
渦巻く・・・1.水や煙がグルグルと回って渦になる。ある感情が心の中に渦のようにグルグルと存在する。
2.気持ちや考えが次から次へと起こって、ごちゃごちゃになる。
2.気持ちや考えが次から次へと起こって、ごちゃごちゃになる。
ここに意味を表示
冷たい性格の表現・描写・類語(性格・態度のカテゴリ)の一覧 ランダム5
人の困る時には大きな声で笑うだろう。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
自分の冷ややかなものが邪魔をして、女の心を寄せつけない
吉川英治 / 八寒道中
このカテゴリを全部見る
冷静・動じない・うろたえない性格の表現・描写・類語(性格・態度のカテゴリ)の一覧 ランダム5
大きな鉄の錨(アンカー)のような硬い心
三島 由紀夫 / 午後の曳航 amazon
(作品中にある『ドルヂェル伯の舞踏会』からの引用?)レイモン・ラディゲは硬い心を持つてゐたのだつた。ダイヤモンドのやうに硬い彼の心は、並大抵のものに触れても動じなかつたのだ。彼を動かすには、火かダイヤモンドが必要だつた……
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
割り切る・感情を挟まない判断の表現・描写・類語(その他の気分のカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
「性格・態度」カテゴリからランダム5
石のように非情な人間
中山 義秀 / 碑「厚物咲・碑―他六篇 (1956年) (角川文庫)」に収録 amazon
ああいうタイプの男は、自分の主人がいなくなれば、次の主人を探して、そいつの顔色を窺うものなんだ
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
少し人の好過 ぎるやや腹立たしい印象をうけていた
梶井基次郎 / のんきな患者
「その他の気分」カテゴリからランダム5
深いアルコールの霧の中を彷徨いはじめた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
梶井基次郎 / 冬の蠅
同じカテゴリの表現一覧
性格・態度 の表現の一覧
その他の気分 の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ