牛のうめき声のような泣き声
有島武郎 / 或る女(前編) ページ位置:35% 作品を確認(青空文庫)
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泣き声
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前後の文章を含んだ引用
......があわてて引き留める、それをまたすり抜けようとして組み伏せられてしまった。若者は組み伏せられたまま左の腕を口にあてがって思いきりかみしばりながら泣き沈んだ。その牛のうめき声のような泣き声が気疎 く船の上まで聞こえて来た。見送り人は思わず鳴りを静めてこの狂暴な若者に目を注いだ。葉子も葉子で、姿も隠さず手欄 に片手をかけたまま突っ立って、同じくこの若者......
単語の意味
牛(うし)
牛・・・ウシ科の哺乳動物の総称。古来より、耕作などの労働力としても使われる重要な家畜。体は頑丈で頭に二本の角を持ち、尾は細い。草などを食い反芻(はんすう)する。和牛は黒色のものが多く、朝鮮牛は赤褐色で小形。肉・乳は食用、皮・骨・角などでもさまざま作られる。
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空気を絞り出すように、町長が口を開いた。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
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膝の上に、ぽたぽたと涙の滴が垂れていたが、俯いたままのその顔は、ただ紅潮した頬が覗くだけだった。
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
私たちは山本さんの細く固い体に顔を埋めてしばらく泣きじゃくった。ここでなら泣いてもいいと言わんばかりにがつがつして、しぼりつくすみたいに泣いた。
よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録 amazon
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