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......二人とも全裸だ。　言われるままに目を閉じる。「アーと言ってみて」「ア――」　丸く開いた唇の縁を水島がちろちろと舐める。「もっと大きく開けて。アーと言い続けて」　水島は十和子の頭を両手で抱え込み、壜のなかの蜂蜜を舐め取ろうとする熊のように、口腔の内側を尖った舌で入念に探る。こんなことをするのは十和子の舌を特別視しているからか。だが今では舌はただの舌だ。水島ががっかりするのではないかと不安になる。「ア――――、ア、ア――」　舌先が上......

単語の意味

口腔（こうこう・こうくう）

熊（くま）

口腔・・・口の中の空間。上あごと舌との間の空間。口から喉（のど）に至る部分。「腔」は、「体内で空になっている所」をあらわす字。

熊・・・１．クマ科の哺乳動物の総称。体は大きく、太く短い四肢には鉤爪をもつ。雑食。
２．ある動植物の一種に対し、大きいことや強いことを示すのに接頭語的に用いる。熊蜂（くまばち）・熊笹（くまざさ）・熊苺（くまいちご）・熊蟻（くまあり）など。