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照明がほの暗かったような気がするのは、古びた記憶のせいだろう。ブティックの店内が暗いはずはない。
浅田次郎 / 伽羅「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 ページ位置:12% 作品を確認(amazon)
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忘れる・思い出せない・曖昧な記憶
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前後の文章を含んだ引用
......の品物で、しかもたしかな目で選りすぐったものという感じがした。八月のなかばに半袖はひとつもなく、すべて秋の新柄を揃えているところは、経営の堅実さを感じさせた。 照明がほの暗かったような気がするのは、古びた記憶のせいだろう。ブティックの店内が暗いはずはない。 壁にかかった年代物のタペストリィを眺めているうちに、ようやくビロードのカーテンが開かれて女店主が現れた。「まいどどうも――」 一瞬、私は女の美しさに目を奪われ......
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(タマリスクという花の名が思い出せない)あれはなんという名だったか。砂嵐に 烟って一面に咲き乱れるという紅紫色の花。どうしても思い出せない。タマ……タマス……タクマ……タリスマ……タクラマ……。口のなかでどう唱えても最後にはタクラマカンという語になってしまう。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
過去の出来事が時間の裂け目に堕ち込んで消え去る
吉行 淳之介 / 砂の上の植物群 amazon
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光景が、スイッチを入れたテレビ画面のように鮮やかに浮かんでくる
佐藤 愛子 / 窓は茜色 amazon
あの頃の苦しい記憶がちょっと気分を 掠めて通った
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
その座布団は彼の幼時からの記憶につながれていた。同じ切れ地で夜具ができていたのだった。
梶井基次郎 / 過古
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