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万遍なく擦 り切れて、竪横 の筋は明かに読まれるくらいだから、毛布と称するのはもはや僭上 の沙汰
※備考※ ぼろい毛布の表現
夏目漱石 / 吾輩は猫である ページ位置:29% 作品を確認(青空文庫)
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布・生地
ぼろい・使い古された
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前後の文章を含んだ引用
......の時代はとくに通り越してただ今は濃灰色 なる変色の時期に遭遇 しつつある。この時期を経過して他の暗黒色に化けるまで毛布の命が続くかどうだかは、疑問である。今でもすでに万遍なく擦 り切れて、竪横 の筋は明かに読まれるくらいだから、毛布と称するのはもはや僭上 の沙汰であって、毛の字は省 いて単にットとでも申すのが適当である。しかし主人の考えでは一年持ち、二年持ち、五年持ち十年持った以上は生涯 持たねばならぬと思っているらしい。......
単語の意味
称する(しょうする)
称する・・・自分のこととして告げる。そうであると言う。名乗る。名づける。
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袂の中で眼を開けると、真岡絣 の四角い模様が灯に透いてみえる。
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(ぼろ布)ぼろはまるで魚か牛のはらわたのように、さむそうにそこにのびている。
野間 宏 / 真空地帯 amazon
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ウイングチップの高級そうな革靴
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
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村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
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創意も見られず、発展もないから、内容は寧ろ退化してふやけている。
松本 清張 / 真贋の森「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 amazon
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