茫乎とした闇
阿刀田 高 / 甲虫の遁走曲(フーガ)「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:0% 作品を確認(amazon)
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暗い・闇
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前後の文章を含んだ引用
甲虫の遁走曲「もし、もし」 茫乎とした闇の中に急に声が聞こえた。どこかで聞いたような声だがすぐには思い出せない。「もし、もし」 あたりを憚るような、かすかな声である。「だれだ?」 北村一彦は病室の、ほの白い天井を見つめながら言った。首を向けるためにはベッドから起きあがって体そのものを廻さなければいけない。プラスチックの堅いカラーが......
単語の意味
茫乎(ぼうこ)
茫乎・・・広々としているさま。ぼんやりして、掴みどころがないさま。「茫」は「果てしなく広いさま」「ぼんやりしたさま」をあらわす字。「乎」は他の語の後ろに付いて、状態をあらわす字。
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電球は全部切れたままで、学生寮の隅々にまで夜がなだれ込んでいた。掌のべとべとも汚れたスリッパも気にせず、夜を押しやりながら寮の中を走った。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
窓ガラスにそっと額を押しつけて外を眺めたが、ただ黒く塗りつぶされているだけで、景色はなにも見えなかった。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
鼻を抓 まれても分らないような暗闇
吉川英治 / 八寒道中
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彼女は、駅の灯に顔を横から照らされて彫像のように見える。
椎名 麟三 / 永遠なる序章 amazon
吹きすさぶ凩(こがらし)に明滅するごとく、漁り火が微かにまたたく
長与 善郎 / 青銅の基督 amazon
金箔のように 眩しく 閃く
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
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