泣きばあさんみたいにやかましいカラスがたくさんいます。夜が明けると連中はムレをなしてどこかから代々木公園にやってきて、世界が終わりかけているみたいな勢いでぎゃあぎゃあとわめきたてる
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:32% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
烏(カラス)
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......らしています。引っ越しというのはまったくめんどうだけれど、終わってしまうとなかなかわるくないものです。吉祥寺のときとはちがってニワトリはいないけれど、そのかわり泣きばあさんみたいにやかましいカラスがたくさんいます。夜が明けると連中はムレをなしてどこかから代々木公園にやってきて、世界が終わりかけているみたいな勢いでぎゃあぎゃあとわめきたてるので、とても落ちついて寝ていられません。目覚まし時計がいらないくらい。おかげですっかり、あなたなみの農耕民族的な早寝早起きの生活を送るようになってしまいました。......
単語の意味
鴉・烏(からす)
鴉・烏・・・カラス科カラス属およびそれに近縁の鳥の総称。人家近くの森に住む、雑食性の利口な鳥。雌雄ともに全身、光沢のある黒。日本では主に嘴太烏(ハシブトガラス)と嘴細烏(ハシボソガラス)の2種。古来より人との関わりが深く、熊野の神の使いとして知られ、また、その姿や鳴き声は不吉の象徴とされるなど、信仰や迷信が多い。
ここに意味を表示
烏(カラス)の表現・描写・類語(鳥類のカテゴリ)の一覧 ランダム5
けうとい羽色を持った烏
有島武郎 / 生まれいずる悩み
干潟のほの白い砂の上に、黒豆を零したようなのは、烏の群が下りているのであろうか。
鈴木 三重吉 / 千鳥 amazon
このカテゴリを全部見る
「鳥類」カテゴリからランダム5
(ひよこ)笛を吹くような声がしきりにする。
火野 葦平 / 麦と兵隊「土と兵隊・麦と兵隊 (新潮文庫)」に収録 amazon
天使の羽根が大学の中庭に降りてくる光景を想像してみたが、遠くから見るとそれはまるでティッシュ・ペーパーのように見えた。
村上春樹「風の歌を聴け (講談社文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
鳥類 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ