しかめっ面から放たれているような愛想のない声
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:27% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
冷たい言い方・無愛想な口調
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......いてある。もちろん回線は一つだ。 義母が寝ているのなら電話の音で起こすのも可哀想だと、雪見はすぐにそれを取った。「もしもし梶間ですが」「ああ、雪見? 私、私」 しかめっ面から放たれているような愛想のない声が聞こえてきた。海老名に住む実母だ。珍しいなと思う一方で、雪見は不意に入り込んできたかすかな雑音に気づき、そちらのほうが気になった。「何?」浮かぬ気分のまま用件......
単語の意味
顰めっ面(しかめっつら)
顰めっ面・・・顰(しか)めた顔。まゆや額の辺りにシワを寄せた、不快そうな顔つき。顰め面(しかめつら・しかめづら)。渋面(じゅうめん・しぶつら・しぶづら・しぶめん)。
ここに意味を表示
冷たい言い方・無愛想な口調の表現・描写・類語(声・口調のカテゴリ)の一覧 ランダム5
いかにも事務的に、早口でざっと読んでしまうんです。何を言ってるのか、さっぱり頭に入ってこない。そんなことはお構いなしに、検事さんは『間違いないね』と言って勢いでサインをさせる。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
「で、借りられそうか」 「揉めるでしょうね、やっぱり」 殿村のこたえは、まるでキャッシュディスペンサーから吐き出されてくる明細書のようにそっけない。
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
表情のない事務的な声で言った
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
声には何かトゲトゲとした冷たさがあった。
林芙美子 / 新版 放浪記
機械で合成して作ったような事務的な声
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
このカテゴリを全部見る
「声・口調」カテゴリからランダム5
叫び出したくなるくらい怖い
村上春樹「風の歌を聴け (講談社文庫)」に収録 amazon
大人が心底何気なく楽しめる会話は今この場で生まれる新鮮な会話の泉ではなく、相手の言葉の意味を聞き取り違えないように注意を払う必要もなく、気の利いた返しが素早くひらめく必要もない、ある程度自分の予測通りに会話の筋道が運ぶ、テレビで聞いたか他の人といったん話題にしたかした手垢のついた古いニュースだ。内容に集中しなくて良いときに初めて私たちは会話のキャッチボールを楽しめる。結局はいつも食べなれている家庭の味を、一番おいしいと感じるように。ありきたりのテーマをテーブルの真ん中に差し出し、なんら目新しくないそれを一人一人が順ぐりにくちばしで突つく。
綿矢 りさ / 仲良くしようか「勝手にふるえてろ (文春文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
声・口調 の表現の一覧
感情表現 大カテゴリ
感覚表現 大カテゴリ
人物表現 大カテゴリ