ポプラの幹に止まっていた硬い殻を持った虫が、風で強められた雨に飛ばされて、流れる水に逆らって進もうとしている。《…略…》街灯に照らされたその背中を、最初ガラスの破片と見間違えた。
村上 龍 / 限りなく透明に近いブルー 作品を確認(amazon)
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単語の意味
背中(せなか)
背中・・・背の中央。背骨のあたり。動物の胴体の背骨のある側。胸や腹と反対の面で、両肩の間から腰のあたりまでの部分。背(せ)。背面。
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目の前の外の日向を、青く光った虫が、青い糸を引くように筋を附けて飛んでいる。
鈴木 三重吉 / 桑の実 amazon
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黒い蝶は、その子の胸にとまり、ぴたりと、はねをとじました。悲しいしるしのように--。
松谷 みよ子 / 黒い蝶「黒い蝶・花びら (講談社文庫 ま 2-4)」に収録 amazon
それは無防備に増殖した、奇形の果実のようだった。表面には細かいささくれが広がり、ゆるやかな曲線模様が織り込まれていた。あまりにも大きくなりすぎ、自分でも形をまとめることができなくなって、あちこちがひび割れていた。 そのひびの間から、はちみつがこぼれていた。血液のように濃く、静かに、ひたひたと流れていた。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
油を焦がすようだった蝉の音も次第に消えて行く
水上 瀧太郎 / 山の手の子「俤 (百年文庫)」に収録 amazon
(蚊は)蚊帳を透かして来る月光の中を飛んでいるのです。なんだか、月光を求めながら、押し流されては戻って来ようとでもしているようであります。
森 敦 / 光陰「月山・鳥海山 (文春文庫 も 2-1)」に収録 amazon
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