水紅を頬へ日の丸のようになすりつける。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:82% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
化粧・白粉をした顔
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......、ととんと初午 のたいこのような雪解けの音がしている。皆は起き出してそれぞれ旅人の身づくろい。私は窓を開けて屋根の雪をつかんで顔を洗った。レートクリームをつけて、水紅を頬へ日の丸のようになすりつける。髪にはさか毛をたてて、まるでまんじゅうのような耳かくしにゆう。耳がかゆくて気持ちが悪い。 烏 が啼 いている。省線がごうごうと響いている。朝の旭町 はまるでどろんこの......
単語の意味
頬(ほお・ほほ)
頬・・・顔の一部。顔の両脇で、口の真横にあるやわらかい部分。ほっぺ。ほっぺた。
ここに意味を表示
化粧・白粉をした顔の表現・描写・類語(顔のカテゴリ)の一覧 ランダム5
蛍光塗料を塗りたくったような派手な化粧
小池 真理子 / 小池真理子のミスティ―小池真理子短篇ミステリ傑作集〈1〉 amazon
平たいパフに粉をつけて二、三度手の甲ではたいてからそっと頬のうえや鼻筋にのせていった。これは魔法のお粉だわ。一色になって、透明感もでて
川上 未映子 / あなたたちの恋愛は瀕死「乳と卵(らん) (文春文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「顔」カテゴリからランダム5
大きな黒い瞳が、何かとてつもない大きなことでも夢見ているようなあどけなさを持っている娘
井上 靖 / 風林火山 amazon
「化粧」カテゴリからランダム5
年齢は五、六歳上といったところだろうか。うっかりだぶついた手の甲に目を留めて、そう思ったが、顔はほとんど表情が埋め立てられてしまったかのように、リフティングや注射で張りつめていた。《…略…》ヘレンも美貌だが、頰や目尻といった感情の出やすい部分が動かないので、喋っていることが本音なのかどうか、つい考えてしまう。向かい合っていると、洋子自身の表情まで、そのコルセット風の顔に閉じ込められてゆくような感覚があった。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
オーバーライン気味にリップが塗られていて、唇が桜の果実のように桜色にぽってりと膨らんでいる。
綿矢 りさ / 亜美ちゃんは美人「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
化粧といっても薄い口紅を塗っただけで、子供っぽさが体全体に残っていた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
顔 の表現の一覧
化粧 の表現の一覧
人物表現 大カテゴリ