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言うべきことは何一つ思いつけなかった。でも何か言わないわけにはいかなかった。
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口下手・話下手・うまく言葉にできない
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口下手・話下手・うまく言葉にできないの表現・描写・類語(言葉を交わすのカテゴリ)の一覧 ランダム5
何かを言わなくてはと天吾は思う。しかし言葉は出てこない。彼の唇は微かに動いて、相応しい言葉を空中に探し求める。でもどこにもそんなものは見つからない。さすらう孤島を思わせる白い吐息のほかに、唇のあいだから出てくるものはない。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 3 amazon
酷く雪が降っていて、静かな分だけ、途切れがちな会話が洋子を居た堪らない気持ちにさせた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
そのひとは、言葉につまると「つまり……」とか「ええと」とか言いながら、必ずいったん目を閉じるのだが、そうすると白いまぶたをふちどるまつげが突然くっきり見えて、かすかにひそめた 眉 に、おおらかなのと神経質なのが入り混じった彼女の人格のすべてがわかったという独特な感じがする。
吉本 ばなな / らせん「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
「どうかな、……」と言ったきり、うまく先を続けることが出来なかった。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
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警備主任もさすがに話し疲れたようにしばし沈黙の中に身を沈めていた。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
かいわ【会話】二人あるいは小人数で、向かい合って話し合うこと。また、その話。成立することは困難。どちらかが満足を得ると、どちらかは忍耐を強いられることが多い。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
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