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線香花火の玉は、あたし達の過去や未来、期待や不安や失望や夢、すべてを含んで、たっぷり、たっぷりと膨らんでいるんだと思った。火の玉は、なみだのようにふるふる震えてこぼれおちそうに揺れていて、
朝井 リョウ / ひーちゃんは線香花火「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:53% 作品を確認(amazon)
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線香花火・手持ち花火
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前後の文章を含んだ引用
......音を背中で感じながら、あたしは、いま三人ともがいちばんしあわせだと思った。体の中すべて、血管の内部も内臓と内臓の間もすべて、しあわせが埋め尽くしていると感じた。線香花火の玉は、あたし達の過去や未来、期待や不安や失望や夢、すべてを含んで、たっぷり、たっぷりと膨らんでいるんだと思った。火の玉は、なみだのようにふるふる震えてこぼれおちそうに揺れていて、先に落ちたのはどちらだったか、あたしは頭の中で時を追って思い出す。 レースから外れて手持ち無沙汰になっている風人のてのひらと、まだひかっているあたしとひーちゃん......
単語の意味
玉・珠(たま)
含む(ふくむ)
玉・珠・・・1.丸いもの。丸くまとめられたもの。ボール。
2.丸い宝石や真珠。
2.丸い宝石や真珠。
含む・・・1.口の中に入れて噛んだり飲み込んだりせず、そのままの状態のこと。
2.ある気持ちを態度に示したり、なんとなくにおわす。「憂いを含んだ表情」
3.ある範囲の中にその要素が入っていること。「サービス料を含んだ値段」
2.ある気持ちを態度に示したり、なんとなくにおわす。「憂いを含んだ表情」
3.ある範囲の中にその要素が入っていること。「サービス料を含んだ値段」
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線香花火・手持ち花火の表現・描写・類語(夏のカテゴリ)の一覧 ランダム5
いちばん長く燃え続ける人は誰だろう。いちばんしあわせなひとはだれだろう。問いかけるように光は少しずつ大きくなって、やがてそれはなみだのような形になって、今にも落ちそうにふるふる震える。
朝井 リョウ / ひーちゃんは線香花火「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
さまざまな思いをたっぷりと含んで、まんまるに膨らんだあの光
朝井 リョウ / ひーちゃんは線香花火「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
たっぷりとふくらんだ線香花火の玉のひかりに、あたし達三人の顔がぼうっと照らされている。
朝井 リョウ / ひーちゃんは線香花火「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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夏の朝の日光が、いちめんに板金のように打ち延ばされて輝やいていた。
三島由紀夫 / 午後の曳航 amazon
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七月の太陽が、溶けた水銀のように輝く
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