絢爛 たる螢の乱舞
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 ページ位置:90% 作品を確認(amazon)
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蛍
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前後の文章を含んだ引用
......残り、賄い婦をして息子を育てていこう。だがもし螢の大群に遭遇したら、そのときは喜三郎の言うように大阪へ行こう。 立ちあがった千代の膝がかすかに震えた。千代とて、絢爛たる螢の乱舞を一度は見てみたかった。出逢うかどうかわからぬ一生に一遍の光景に、千代はこれからの行末を賭けたのであった。 また梟が鳴いた。四人が歩き出すと、虫の声がぴたっとや......
単語の意味
絢爛(けんらん)
絢(あや)
絢爛・・・見た目が華やかで美しいこと。「絢」は「色糸をめぐらした模様」また、「きらびやかで美しい」こと。「爛」は「鮮やか」「まっさかり」な状態をあらわす字。「豪華絢爛」
絢・・・織物で、色糸をめぐらした模様。また、模様や色合いの美しいこと。
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夥しい光の粒が 一斉 にまとわりついて、それが胸元やスカートの裾から中に押し寄せてくるのだった。白い 肌 が光りながらぼっと浮かびあがった。《…略…》螢の大群はざあざあと音をたてて波打った。それが螢なのかせせらぎの音なのか竜夫にはもう区別がつかなかった。このどこから雲集してきたのか見当もつかない何万何十万もの螢たちは、じつはいま英子の体の奥深くから絶え間なく生み出されているもののように竜夫には思われてくるのだった。
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
暁の光の中に最後の光を霞のように融けこませ蛍が死んでいく
連城 三紀彦 / 恋文 amazon
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