(織物)眼を近づけて見るとそれは見えるか見えぬ位の細かい彩糸 や金銀の糸で、極く薄い絹地の目を拾いつつ、一寸大の唐獅子の群れを一匹毎 に色を変えて隙間 なく刺した物で、貴いものである事がシミジミとわかって来る。
夢野久作 / ドグラ・マグラ ページ位置:78% 作品を確認(青空文庫)
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織り機・ミシン
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前後の文章を含んだ引用
......。 巻物の軸は美しい緑色の石で八角形に磨いてあるが、あまり美しいので思わず指を触れて撫で廻してみた位であった。表装の布地 はチョット見たところ織物のようであるが、眼を近づけて見るとそれは見えるか見えぬ位の細かい彩糸 や金銀の糸で、極く薄い絹地の目を拾いつつ、一寸大の唐獅子の群れを一匹毎 に色を変えて隙間 なく刺した物で、貴いものである事がシミジミとわかって来る。千年も昔のものだというのにピカピカと新しく見えるのは、叮嚀に蔵 ってあったせいであろう。その一隅には小さな短冊型の金紙が貼りつけてあるが、何も書いた痕 はない。 「......
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(ぼろ布)長い昆布のようなぼろくず
野間 宏 / 真空地帯 amazon
(手ぬぐい)大きな蝸牛 の旱 からびだの
宮沢賢治 / 鹿踊りのはじまり
ス・フというのは、あのころ登場して戦時中を風靡した人絹、ステープル・ファイバーというもので、悲しいくらい水に弱い布地だった。
中島 京子「小さいおうち (文春文庫)」に収録 amazon
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織り機・ミシンの表現・描写・類語(家電のカテゴリ)の一覧 ランダム5
ジ……と歯を噛 むようなミシンの音がしている。
林芙美子 / 新版 放浪記
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靴の踵の外側だけが、癖の悪い人に使われた墨のように斜めに減る
小林 多喜二 / 蟹工船 一九二八・三・一五 amazon
火の気のない火鉢にしょんぼり手をかざしていた。
林芙美子 / 新版 放浪記
机の上にインク瓶を押さえにして、電報がおいてある。
松本 清張「点と線 (新潮文庫)」に収録 amazon
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食事に使うテーブルクロスやナフキンは、一週に一度大きなタライの中で煮るのだった。赤ちゃんのうぶ湯ぐらい使わせられるほど大きい洗たくタライによごれものを入れ、石けんの粉をふりかけて、上からお湯をひたひたになるまでそそいで火にかけ、ぐつぐつ中火で20分ぐらい煮る。 ときどき長い棒で上からつついたり、よごれものをひっくりかえしたりして、それがすむと水洗いするのだが、不思議なほど真白に、きれいによごれがおちていた。
石井 好子「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 amazon
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