(汽船は)時々湯気を吐きちょっと間を 措いて、ぼーっといやに底力のある汽笛を響かしながら
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:23% 作品を確認(amazon)
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船・ボート
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前後の文章を含んだ引用
......から瀬戸海の未だ名も知らぬ大小の島々、そういう広い景色が、彼にはいかにも物珍しく愉快だった。烟突に白く大阪商船の印をつけた汽船が、前の島の静かな岸を背景にして、時々湯気を吐きちょっと間を措いて、ぼーっといやに底力のある汽笛を響かしながら、静かに入って来た。上げ汐の流れに乗った小船が案の外の速さでその横を擦れ違いに漕いで行く。そして、幅広い不恰好な渡し船が流れを斜めに悠々と漕ぎ上っているのが見ら......
単語の意味
汽笛(きてき)
汽笛・・・機関車や蒸気船などの、蒸気を吹き込んで音を出す笛。
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舟の家のどこかはかない揺れ具合
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
彼は今は一人船尾の手すりにもたれながら、推進機にかき廻され、押しやられる水をぼんやり眺めていた。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
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船はやがて乗りたての船客の足もとにかすかな不安を与えるほどに速力を早めて走り出した。
有島武郎 / 或る女
灰色の雲の中をB 29 が鈍い眠い音をたてて何時までも飛んでいた。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
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