伸子には努力して出て来たところへ再び舞い戻らない信念はあった。蛇はどんなに傷いてももう去年のぬけ殻へ、二度と入って行くことはできない。
※備考※ つらい結婚生活を耐える
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:89% 作品を確認(青空文庫)
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後戻りできない
我慢・辛抱・耐える
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前後の文章を含んだ引用
......。だんだん結婚という接木が不成功であることの証明された今、また自ら血が血をよんで自分は血族のうちに牽きつけられようとするのであろうか。本能の不思議な力。しかし、伸子には努力して出て来たところへ再び舞い戻らない信念はあった。蛇はどんなに傷いてももう去年のぬけ殻へ、二度と入って行くことはできない。…… 年がかわった。 四月に入ってから、ある日、伸子は楢崎の書斎でしゃべっていた。書斎の窓から田端の高台が見晴された。数日来風が強く、やっとその日和 いだ日光と......
単語の意味
蛇(へび)
蛇・・・ひょろ長い筒状で足がないという独特の姿の爬虫類の総称。鱗(うろこ)でおおわれた体をくねらせて進む。先が二分した長い舌を持つ。脱皮を繰り返し、毒を持つものも多い。不吉なもの、執念深いものとして嫌悪の対象となる場合が多いが、一方で、神やその使いとして信仰する場合もある。
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今日一日でいくつかのものごとがしっかりと前に進んでしまった、と青豆は思った。歯車がかちんと音を立ててひとつ進んだ。一度前に進んだ歯車があとに戻ることはない。それが世界のルールなのだ。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
彼らにとって路はもう前にしか明いていないのは分っていた。
宮本百合子 / 伸子
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自分の感情をずさんに扱い、魂を殺す
よしもとばなな / 銀の月の下で「まぼろしハワイ」に収録 amazon
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裾前が、風に動いて、黄色な裏地を見せていた。
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吹きあげる十二月の風に、商店の赤い旗がヒラヒラしていて心にしみた。
林芙美子 / 新版 放浪記
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目の前においしそうな鰹節がころがっているのに、飼い主の監視がきびしくて手が出せないでいる猫のよう
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その欲望をあらわには意識しようとは思わない。
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