闇はふかく、濃かった。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 ページ位置:51% 作品を確認(amazon)
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暗い・闇
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前後の文章を含んだ引用
......顔にむかって囁いた。すると、「私はお前たちを見棄てはせぬ」その答えを耳にしたような気がした。頭をふり、たしかめ、耳をすましたが、やはり山鳩の声しか聞えなかった。闇はふかく、濃かった。しかし司祭は自分の心が一瞬だが洗われたような感じだった。 ある日、番人が錠の音をたてて、顔を戸口から入れると、「衣ば着かえてくいろ」一重ねの衣服を板の間において......
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(闇は)街道を呑 み込んで
梶井基次郎 / 闇の絵巻
(闇が恐い)それはどんな理屈も通じない根源的な恐怖だった。それは僕の遺伝子に刻みこまれ、太古の時代から営々と伝えられた恐怖だった。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
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影が鋳込んだように濃い
日野 啓三 / 抱擁 amazon
探照灯は高い塔の上に三台ある。恐龍の首みたいな光の筒は僕達を通過した後、遠くの山々を照らし出している。光の束で切り取られた彼方の雨の一塊は、一瞬凝固し、輝く銀色の部屋となる。もっとも強烈な探照灯はゆっくりと一定の場所を照らして回転する。僕達から少し離れた引き込み線路の上に一定間隔で回ってくる。
村上 龍 / 限りなく透明に近いブルー amazon
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