依然として予測のつかない時代ではあったが、武内は、復興をめざして日本の大地から 湧き起こっている 渦巻くようなエネルギーが、確かに自分の体からも燃えたぎってくる思いに駆られた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 ページ位置:22% 作品を確認(amazon)
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戦後
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前後の文章を含んだ引用
......家や金廻りのいい台湾人や朝鮮人なども、いっせいに自分たちの店を持ち始め、昭和二十四年に入ると、ミナミの街は急激に昔日の面影を甦らせ始めた。 あしたがどうなるか、依然として予測のつかない時代ではあったが、武内は、復興をめざして日本の大地から湧き起こっている渦巻くようなエネルギーが、確かに自分の体からも燃えたぎってくる思いに駆られた。妻と子と、順調に回転し始めた商売を得たことで、その混乱と虚脱と無秩序な時代を、とにもかくにも生き抜いて行くよるべをつかんだのであった。 そのころ、道頓堀や千日前......
単語の意味
渦巻く(うずまく)
体(からだ)
渦巻く・・・1.水や煙がグルグルと回って渦になる。ある感情が心の中に渦のようにグルグルと存在する。
2.気持ちや考えが次から次へと起こって、ごちゃごちゃになる。
2.気持ちや考えが次から次へと起こって、ごちゃごちゃになる。
体・・・頭・胴・手足など、肉体全体をまとめていう言葉。頭からつま先までの肉体の全部。身体。体躯。五体。健康。体力。
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終戦間もないころで、核家族などという言葉もなければ、テレビもなく、電気洗濯機の普及にも遠かった時代である。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
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(サザエさんの)波平氏は戦中戦後を通じて食糧難に苦しんだ世代である。
東海林さだお / コロッケの丸かじり amazon
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