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あなたは今まで裁判官席という風上から、下々で起こる事件をまさに他人事として裁いていた。ところが今度、急に風向きが変わって自分のところに火の粉が降りかかってきたものだから、びっくりして慌てふためいているわけです
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:69% 作品を確認(amazon)
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災い・災難・不幸
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......ぶんと頭が混乱してるようですね。こんな梶間さんは見たことがない」彼は薄笑いを浮かべて言い、一転して無表情になった。煙草で勲を指す。「つまりこういうことでしょう。あなたは今まで裁判官席という風上から、下々で起こる事件をまさに他人事として裁いていた。ところが今度、急に風向きが変わって自分のところに火の粉が降りかかってきたものだから、びっくりして慌てふためいているわけです」「そんな子供じみた言い方はよしてくれ。私は風上で仕事をしていたつもりもなければ、今、慌てふためいているわけでもない」「じゃあ、なぜ私のところに来るんですか?」......
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長わずらいの後に夫に先立った君の母上に始まって、君の家族の周囲には妙に死というものが執念 くつきまつわっているように見えた。
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額に煙り出す片影のような皺さえも、敏感に見逃さない妻の感覚
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