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会えば瞬く間に夜が過ぎる。時間と欲望とに駆り立てられるように抱き合い、抱き合えばそのたびに何かが完結しないもどかしさが十和子のなかに鬱積していく。その鬱積が水島への思慕をさらに烈しいものにする。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:62% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......回ったり、何もせず駅のベンチにすわって行き交う人々を眺めていたりする。そんなふうにして、毎日水島からの電話を今か今かと待つ。 週に一、二度は水島から連絡がある。会えば瞬く間に夜が過ぎる。時間と欲望とに駆り立てられるように抱き合い、抱き合えばそのたびに何かが完結しないもどかしさが十和子のなかに鬱積していく。その鬱積が水島への思慕をさらに烈しいものにする。 真夜中過ぎに帰ると、陣治はたいてい眠っている。部屋のドア越しに肉体労働に疲れきった男の苦しげな鼾が聞こえる。 ときには、脱ぎ捨てられているはずの泥靴が入り口に......
単語の意味
思慕(しぼ)
鬱積(うっせき)
もどかしい
思慕・・・慕うこと。「一緒にいたいなー」と思うこと。
鬱積・・・怒りや恨みの気持ちが、外の出されることなく、心の中に溜まっていくこと。出口がなく内側へドンドンたまっていくこと。
もどかしい・・・物事が進展しそうなのに進展しない状況が続いて、イライラする。じれったい。
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あざれた恋の火傷の痕
岡本かの子 / 巴里の唄うたい
(浮気関係を清算して友達に戻る)誤ったかたちで結ばれかけている自分たちの関係を、一旦解いて、正しいかたちに結わえ直そうとしている
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
妻子ある男と熱烈な恋をした
阿刀田 高 / 縄 ──編集者への手紙──「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
(兄妹でデート)ご夫婦ですか? と聞かれる度に、公園の老夫婦を見かける度に、気まずくなっちゃうのよ。逃亡者みたいに。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
二人か三人の女性と交際した(数をよく覚えていないというのではない。数え方によって二人になったり、三人になったりするのだ)。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
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「恋愛」カテゴリからランダム5
亜美ちゃんが大学生になり、彼が社会人になり、環境が変わったのが、別れる契機になった
綿矢 りさ / 亜美ちゃんは美人「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
おれは赤河に投げキッスを放り投げて送った。赤河はそれを空中で受け止めると、地面に叩きつけ、靴先で何度も叩きつぶす動作をした。
中島 らも / 今夜、すベてのバーで amazon
その恋愛は、私との愛情がまだ終りをつげないうちにほろんで亡くなってしまいました。
林芙美子 / 新版 放浪記
僕はあの令嬢の前へ出ると、何となく一種の感に打たれて、当分のうちは詩を作っても歌を詠 んでも愉快に興が乗って出て来る。この集中にも恋の詩が多いのは全くああ云う異性の朋友 からインスピレーションを受けるからだろうと思う。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
「人間関係・地位」カテゴリからランダム5
私たち四人は強い信頼関係で結ばれて、大海にこぎ出していかなければならない状態にあるはずなのに、小さな船はただ固まっているだけで、実はどこもつながっていないような、寂しさと不安が込み上げてきます。
湊 かなえ「花の鎖 (文春文庫)」に収録 amazon
林芙美子 / 新版 放浪記
人間恐怖は、それは以前にまさるとも劣らぬくらい烈しく胸の底で蠕動 していました
太宰治 / 人間失格
夜中の部屋で、久しぶりの人と会うのは気分が良かった。 まるで新年を迎えたみたいだった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
居間の椅子に坐って父親を猿山(さるやま)のように心得ている四つくらいの男の子に、背中にのぼられ
曽野 綾子 / たまゆら amazon
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