糸のように細く引いた、しかも無理に長さをたぐりのばせるようなかすかな淋しさが、胸の辺りから流れ上る
野間 宏 / 崩解感覚「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 ページ位置:36% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
寂しい
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......た。そして、彼はいまも廊下に立ち止って、その堪えがたいものが、自分の体の中で位置を移してゆくのを待っていた。そしてそれがとおり去ったとき、彼は、いつものように、糸のように細く引いた、しかも無理に長さをたぐりのばせるようなかすかな淋しさが、胸の辺りから流れ上るのを感じた。「ゾルレン的にみて」「ゾルレン的にみて」……このような荒井幸夫の意味をなさない思考も、決して現在の及川隆一のもっている思想と変るところはないと言って......
単語の意味
胸(むね)
ここに意味を表示
寂しいの表現・描写・類語(寂しい・喪失感のカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
寂しさを胸で感じるの表現・描写・類語(寂しい・喪失感のカテゴリ)の一覧 ランダム5
胸いっぱいこの孤独な空気で満たされてしまう。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
胸がからっぽになるような、だるい喪失感になやまされ
太宰治 / 人間失格
どこへ行っても砂原のように寥々とした思いをするので、私は胸がつまった。
林芙美子 / 新版 放浪記
このカテゴリを全部見る
「寂しい・喪失感」カテゴリからランダム5
さらさらと野の中に小川のように流れていて、沈殿物などどこにもない明るい孤独
石川 達三 / 独りきりの世界 amazon
同じカテゴリの表現一覧
寂しい・喪失感 の表現の一覧
感情表現 大カテゴリ