板の間には二、三羽の鶏が傍若無人に歩きまわっていた。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 ページ位置:68% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
鳥類
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......石段の上に、山門があった。夕陽にかがやいた山門の背後にさして大きくない寺が見える。うしろは、崖の茶色の切りたった山につづいている。庫裏はうす暗く、ひんやりとして板の間には二、三羽の鶏が傍若無人に歩きまわっていた。若い坊主が一人出てくると、敵意のこもったよく光る眼で司祭を見あげ、通辞にさえ挨拶せず、姿を消した。「坊主たちはお前らパードレが嫌いでな」 通辞は板の間に腰をおろ......
単語の意味
鶏・鷄・雞(にわとり・かけ・くたかけ)
鶏・鷄・雞・・・キジ科の家禽。卵や肉を食用にするために飼う鳥。ペットとして飼うこともある。名前の由来は庭にいる鳥で「庭鳥」から。鶏冠(とさか)があり雄(おす)のそれは大きい。ほとんど飛べない。雄は夜明けを告げて魔を払うと信じられていた。「かけ」「くたかけ」は古名。
ここに意味を表示
鳥類の表現・描写・類語(鳥類のカテゴリ)の一覧 ランダム5
それ(渡り鳥)が囮(おとり)の高音を聞くと、まるで鞠でも落ちて来るように、すっと林に向って下りて来る
広津和郎 / 神経病時代 amazon
(何万という小さな鳥どもが)いくかたまりもいくかたまりも鉄砲丸 のように川の向 こうの方へ飛 んで行く
宮沢賢治 / 銀河鉄道の夜
このカテゴリを全部見る
「鳥類」カテゴリからランダム5
ゴム園に放し飼いにしてある野生に近いような鶏を、紙屑籠でも拾いとるように造作なく掴まえて来た。
井伏 鱒二 / 遥拝隊長・本日休診 amazon
二羽の鷹が輪をかいて飛んでいた
森鴎外 / 阿部一族
けうとい羽色を持った烏
有島武郎 / 生まれいずる悩み
同じカテゴリの表現一覧
鳥類 の表現の一覧
風景表現 大カテゴリ