烏が昨日のように空に円陣をつくりながら舞っていました。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 ページ位置:37% 作品を確認(amazon)
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鳥類
烏(カラス)
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前後の文章を含んだ引用
......咽喉の渇きはもう耐えがたくなっていました。 うす笑いをうかべ、キチジローは私をじろじろ見まわし、「水ん欲しかとですか。あげん干魚ばべらっと食いなさったもんな」 烏が昨日のように空に円陣をつくりながら舞っていました。空をみあげると、眼の眩むような白い光が眼を突いてきました。舌で唇を嘗めながら自分の油断を後悔しました。一匹の干魚のために私はとりかえしのつかぬ失敗をしてしまった......
単語の意味
鴉・烏(からす)
鴉・烏・・・カラス科カラス属およびそれに近縁の鳥の総称。人家近くの森に住む、雑食性の利口な鳥。雌雄ともに全身、光沢のある黒。日本では主に嘴太烏(ハシブトガラス)と嘴細烏(ハシボソガラス)の2種。古来より人との関わりが深く、熊野の神の使いとして知られ、また、その姿や鳴き声は不吉の象徴とされるなど、信仰や迷信が多い。
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直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
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