朝の表現・描写・類語

朝露に濡れた虫の羽は黒くつやつやと輝いている

朝の明るさが加速度を増して広がる

朝の明るみが果てしない遠方からにじむように広がってくる

朝が潮のように夜を追い出していく

鶏鳴（けいめい）暁を告げる

いつまでも狭霧のはれない朝

路上では朝の通勤ラッシュがスタートしつつある

乳白色の夜明けが闇を溶かし始める

闇が水で洗う魔法にかかったように薄れると、この世は紺色から乳色に変わる

太陽は静かに音もなくのぼり、東京タワーはまぶしく光っている

暖められていく空気の匂いを嗅ぎながらコーヒーを入れる

葉は、冷たい汗をかいたように朝露にびっしりと濡れている

まだ家中の誰もが眠っているような時刻

静かな朝など、桶からはみ出た水が光って、まるで白刃のように新しい朝日に輝いていた。

東の空は、うれたトマトがつぶれたように赤かった

朝焼けが、にじむように東の空にひろがりはじめる

「は、八時四十五分！」漫画の中の女子高生なら食パンくわえて通学路を駆け出している時間帯だ。

カーテンの隙間から光がくさびのように差し込んでくる。

東の空が明るくなり始めていた。温かい一日になりそうだ。

寝巻き姿のおじいちゃんが家の下の道路を歩いていき、電信柱の下にゴミ袋を置いていった。朝が始まる。

朝が近づいてくる気配が世界中を満たす。光が空の青に溶けて、かすかな輝きが空気の層を白く照らす。

朝電燈が百合（ゆり）の花のしぼむように消えるころ

霧はだんだんと薄らいで来た。そうして、森や草叢（くさむら）の木立（こだち）の姿が、朝日の底から鮮（あざや）かに浮き出して来る

魯鈍（ろどん）無情の鴉（からす）の声が、道路傍の住家の屋根の上に明け方の薄霧（うすぎり）を綻（ほころ）ばして過ぎた。

空は黄色く濁（にご）って、気圧は昨夜よりまだ重かった。

朝靄（あさもや）のなかに明けて行く水みずしい外面

ほがらかな、よいお天気なり。雨戸を繰ると白い蝶々が雪のように群れていて、男性的な季節の匂いが私を驚かす。

朝の健康な青空

まだあまり起きている家もない。雀だけが忙（せ）わしそうに石油色の道におりて遊んでいる。

一日が始まる前の青。

僕は午前八時半に目を覚ました。前日と同じように雲ひとつない上天気だった。まるで昨日のつづきみたいだな、と僕は思った。夜のあいだ 一時 中断していた人生のつづきがまた始まったのだ。

私はいすにかけた。正面の窓からまっすぐに陽が 射してきて、久しぶりに浴びる朝の光は、体中にしみてくるようだった。そして朝の台所に立つ母の後ろ姿は、すっきりと小さくて、何だか新婚ごっこをしている高校生みたいに見えた。

いつもは眠っている時間にテーブルにつくと、朝の光のまぶしさが目に辛い。

カーテンの隙間からは朝の光が 洩れていて、外の通りからは日常が始まろうとする音がしている。

朝が満ちていくときこの世には力も同時に満ちていくのだということを体で感じる。それとつながっている自分にも力が満ちてくる。

アパートの郵便受に邪慳な音で朝刊が差し込まれる。

草の葉には未だ露があり、涼しい風が吹いていた。

朝が来た。鶏が遠くで鳴いた。

朝は波の 縞しま が誘うように、沖へ逃げた。