TOP > 感覚表現 > 光と影 > 明るさ、暗闇に目が慣れる
闇に目が馴れてみると、菊男も寝つけないらしく、細目にあけた 襖 の向うで、黒い塊りが動いているようだ。
向田邦子 / りんごの皮「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 ページ位置:55% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
明るさ、暗闇に目が慣れる
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......、外套を引っかぶったのだが、空腹と寒さでどうにも寝つけないのである。暗いと余計に寒く感じるのかも知れない。木枯しが建てつけの悪い雨戸やガラス戸を揺すっている。 闇に目が馴れてみると、菊男も寝つけないらしく、細目にあけた襖の向うで、黒い塊りが動いているようだ。「あんた、マッチ持ってないの」「持ってるわけないだろ」「たばこ、喫ってたんじゃないの」「喫ってないよ」 声を出してみて気がついた。時子の声は、いつもの声ではなく......
単語の意味
細目(ほそめ)
ここに意味を表示
明るさ、暗闇に目が慣れるの表現・描写・類語(光と影のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(闇の中で)フェレイラは黙ったまま、うずくまって動かなかった。フェレイラの体が亡霊のようにうかんでいる。その体はまるで紙のようにうすく子供のように小さくみえた。掌で握りしめることさえできそうだった。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「光と影」カテゴリからランダム5
竈の影は斜めに揚板 の上にかかる。
夏目漱石 / 吾輩は猫である
地の底からにじみ出したかのように、小さな影が浮いて出る
池波 正太郎 / 剣客商売 amazon
同じカテゴリの表現一覧
光と影 の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ