塩をつけてベッチャリとふかしあがったお芋をたべていると、ただむやみとつまらないものが胃の中につまってゆくようだった。
石井 好子「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる (河出文庫)」に収録 ページ位置:70% 作品を確認(amazon)
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サツマイモ
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......た。しかし、お米は配給だったから足りなくて主食はお米と粉と、そしていも類をまぜていた。「おひるはさつまいもよ」といわれると私はがっかりした。バタもないのだから、塩をつけてベッチャリとふかしあがったお芋をたべていると、ただむやみとつまらないものが胃の中につまってゆくようだった。しかし、「今日はじゃがいもよ」といわれると、私はうれしかった。ベッチャリしたさつまいもでも、じゃがいもより甘味があるので、喜ぶひともいたが、私はじゃがいも党だっ......
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(焼き芋)汚なづくりのおじさんが、汚なづくりの屋台を引っぱって歩きつつ、ときどき「いーしやーきいもー。早く来ないと行っちゃうよー」などと寝ぼけた声で放送しながら冬の木枯らしの中を歩いていくというイメージ
東海林さだお / コロッケの丸かじり amazon
ぬくもりのあるねっとり甘い藷(いも)の粒子が、舌と口腔をくまなく塗りつぶすような味
檀 一雄 / リツ子・その愛 amazon
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バケツのなかには、日を浴びて、海水浴の日に灼けた女の肌のようにみえる蒟蒻がひしめいていた。
三島 由紀夫 / 仮面の告白 amazon
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