恋って発狂することだもん。《…略…》伊吹の「好き」は私と全然違う。私みたいに発情した身体を持て余してもいなければ、狂った独占欲が破裂するわけでもない。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 ページ位置:68% 作品を確認(amazon)
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前後の文章を含んだ引用
......いけど、たまにぽろって、こぼす言葉に、すごく揺さぶられることがある。だからもっと知りたくなる。近づきたくなるんだよ。それだけじゃ駄目なの?」「だめだよ。だって、恋って発狂することだもん。伊吹は狂ってないじゃん」「何だよそれ、そんなの聞いたことない」 伊吹の「好き」は私と全然違う。私みたいに発情した身体を持て余してもいなければ、狂った独占欲が破裂するわけでもない。ひょっとしたら、それが正しい「好き」なのかもしれない。 私は伊吹の正しさが怖かった。伊吹は本当に平然と、皆に言ってしまうだろう。 そのまっとうさに、眩暈がするほ......
単語の意味
身体(しんたい)
身体・・・人のからだ。肉体。
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心臓が破裂しそうな心持で、いても立ってもいられなくなる
夏目漱石 / 吾輩は猫である
ふところの淋しい恋愛というものは、出来の悪いマッチを擦るようなものだ。いつまでたっても燃え出すことがない。
庄野 潤三 / プールサイド小景・静物 amazon
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2人で恋のさなかに見たいろんなこと、なま温かい夜の感触、送ってもらう朝焼けの道で、寝ぼけた頭でタクシーから見た、あのオレンジに染まったビル街の美しさ、それから涙、熱い手のひら、そういうものの強い香りを、思い出させたかった。まるで恋の末期に、ふられそうな女がそう思うみたいに必死で。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
「恋は終わるんだよ。いつか必ず。終わらない恋なんか、あり得ない」
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
彼の愛撫に身をまかせ、その肉欲の時間を楽しんでいる
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
神に挑戦するような意気込みではじめた(激しい)恋愛
中村 真一郎 / 夜半楽 amazon
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