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陽光の中を行く私の体からは絶えず水蒸気が 騰り続けた。手から、髪から、軍衣から、 火焔 のように立って、背後に 棚引いた。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 ページ位置:69% 作品を確認(amazon)
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水蒸気・湯気
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前後の文章を含んだ引用
......も、或いは私を迎えるように頭をもたげ、或いは向うむきに倒れ伏して、顔だけ振り向いていた。 私は彼等に見られているのがうれしかった。風景は時々、右や左に傾いた。 陽光の中を行く私の体からは絶えず水蒸気が騰り続けた。手から、髪から、軍衣から、火焔のように立って、背後に棚引いた。そして次第に空にまぎれ入り、やがてはあの高い所にある雲まで、昇って行くように思われた。 その空には、様々の色と形の雲が重っていた。それぞれの高度に吹く風に乗り、......
単語の意味
陽光(ようこう)
体(からだ)
陽光・・・空から降り注ぐ、太陽の光。日光。
体・・・頭・胴・手足など、肉体全体をまとめていう言葉。頭からつま先までの肉体の全部。身体。体躯。五体。健康。体力。
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やかんでお湯をわかすと蒸気が立ちのぼってきて、鼻をしめらせた。
綿矢 りさ「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
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五本の指に藻 がもつれた糸のようにからまって来る。
林芙美子 / 新版 放浪記
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