(会えてうれしい)急に涙がこみ上げ、上れという声も出せずにその睦子を見たまま私は 嗚咽 した。
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 ページ位置:72% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
喜ぶ・うれしい
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......ろうか? 細い少女が、私を見ていた。 ガラス戸をあける。「こんばんは」 と睦子がいった。 少女の声だった。「こんばんは」 私はこたえた。美しい少女だった。すると急に涙がこみ上げ、上れという声も出せずにその睦子を見たまま私は嗚咽した。 睦子は黙って、私を見ていた。「私も泣いたわ」 と睦子が少女の声でいった。「そう?」 モデルハウスの玄関で、少女は私の出して来た雑巾で素足の汚れを拭いた。半袖の......
単語の意味
嗚咽(おえつ)
嗚咽・・・声を詰まらせながら泣く事。むせび泣きのこと。
ここに意味を表示
喜ぶ・うれしいの表現・描写・類語(喜びのカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
「嬉しくて涙が出る」の表現・描写・類語(喜びのカテゴリ)の一覧 ランダム5
愕くよりも、素直な歓びが 咽 にからみついて、ちえ子は涙を拭いながら何度も 肯いた。
浅田次郎 / うらぼんえ「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「喜び」カテゴリからランダム5
(生まれてくる我が子を想像すること)それは不思議な喜びだった。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
娘の頬に涙のようにおれの精液がとび散って光っている
大江 健三郎 / セヴンティーン「性的人間 (新潮文庫)」に収録 amazon
私は幸せだった。 ハイになっていたわけではなかった。ハイ、というのは必ずつけがまわってくる片手落ちの状態だ。ある夜、取り残していた部分が突然押し寄せてきたりする。 私の状態はむしろ、「安心」に近かった。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
喜び の表現の一覧
感情表現 大カテゴリ