私は幸せだった。 ハイになっていたわけではなかった。ハイ、というのは必ずつけがまわってくる片手落ちの状態だ。ある夜、取り残していた部分が突然押し寄せてきたりする。 私の状態はむしろ、「安心」に近かった。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 ページ位置:42% 作品を確認(amazon)
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幸せ・満足な気持ち
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......腹へった。」 と言って、彼はしばらく黙った。「何?」「言葉をずっと探してたんだけど、わかった。」 彼は言った。「君、幸せそうなんだ、楽しそうなんだよ。」 そう、私は幸せだった。 ハイになっていたわけではなかった。ハイ、というのは必ずつけがまわってくる片手落ちの状態だ。ある夜、取り残していた部分が突然押し寄せてきたりする。 私の状態はむしろ、「安心」に近かった。 私はなんとなく気が楽になっていた。多分、私にとって、頭を打ってからの期間は、曖昧な記憶の連なりの上でむりやり日常を営んでいた分、かなりのストレスがあったのだろ......
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一種陰性の幸福感が身内に溢れる
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
次の朝になって自分が死んで見いだされようとも満足だと思った。
有島武郎 / 或る女
子供のように幸福
有島武郎 / 或る女
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子供のように幸福
有島武郎 / 或る女
今までに味わったことのない多幸感が手足の先にまでみなぎって、知らぬ間に微笑んでいる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
幸福なんて言葉、人はしょっちゅう使わないでしょう?
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
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喜びを心で感じるときの表現・描写・類語(喜びのカテゴリ)の一覧 ランダム5
ほこりまみれの自分の心まで、ざばざば洗ってくれるようだった。
吉本ばなな / サンクチュアリ「うたかた/サンクチュアリ」に収録 amazon
なんとも言えない幸福な感謝の心が、おさえてもおさえてもむらむらと胸の先にこみ上げて来た。
有島武郎 / 生まれいずる悩み
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陣治は声もなく 痙攣 して少量の精を放つ。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
喜びがこみ上げ、デパートへの道をとぶように歩いた。
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
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