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騒がしい世俗の 喧噪 から離れた、 塵 ひとつない茶室の清潔さは、それだけで私たちの心から現実を忘れさせてくれる。何もない室内は、西洋の客間に飾られた絵画や骨董品のように人目をひくものはなく、「掛け物」の存在は、色彩の美しさより構図の優美さに心ひかれる。茶の湯は 趣 を極限まで洗練させることが目的であり、そのためにはいかなる虚飾も宗教的な 崇敬 をもって排除されるのである。
新渡戸稲造 訳:岬龍一郎「いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 (PHP文庫)」に収録 ページ位置:26% 作品を確認(amazon)
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茶道・茶の湯
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......い要素が秘められているといえる。 茶の湯の基本である心の平静さ、感情の静謐さ、立ち居振る舞いの落ち着きと優雅さは、正しき思索とまっとうな感情の第一要件である。 騒がしい世俗の喧噪から離れた、塵ひとつない茶室の清潔さは、それだけで私たちの心から現実を忘れさせてくれる。何もない室内は、西洋の客間に飾られた絵画や骨董品のように人目をひくものはなく、「掛け物」の存在は、色彩の美しさより構図の優美さに心ひかれる。茶の湯は趣を極限まで洗練させることが目的であり、そのためにはいかなる虚飾も宗教的な崇敬をもって排除されるのである。 戦乱や戦闘の噂がたえなかった時代に、一人の瞑想的な隠遁者によって茶の湯が考案されたという事実が、この作法が遊戯以上のものであることを証明している。茶の湯に集ま......
単語の意味
趣(おもむき)
掛け物(かけもの)
喧噪・喧騒(けんそう)
虚飾(きょしょく)
優美(ゆうび)
洗練・洗煉・洗錬(せんれん)
・・・しっとりと落ち着いて、心惹かれる特徴や雰囲気。そのものがもっている、自然とかもし出される(いい)雰囲気。ずいぶん昔のものなのに、手入れがされているさま。風情(ふぜい)。
掛け物・・・部屋の壁や床の間に掛けるために描かれた絵や言葉。掛け軸。
喧噪・喧騒・・・物音や人の声など、生活の音がやかましいこと。また、そのさま。「都会の喧噪を離れる」
虚飾・・・虚(うつ)ろ(=からっぽ)な飾り。中身のない上っ面だけの飾り。実質が伴わないのに、外見だけいいように飾ること。見栄。
優美・・・上品で、控えめな美しさを持っているさま。美しさの中にも落ち着きがあり、好ましい感じを与えるさま。
洗練・洗煉・洗錬・・・物を洗ったり練(ね)ったりして仕上げるように、文章や人格などを美しく磨かき整えること。磨き上げて、全体として無駄のない出来ばえに仕上げること。垢抜けたものにすること。
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茶の湯は礼法以上のものである。それは芸術であり、折り目正しい動作をリズムとする詩であり、精神修養の実践方式なのである。
新渡戸稲造 訳:岬龍一郎「いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 (PHP文庫)」に収録 amazon
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