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昼すぎに雪はやんだ。降りはじめた時と同じような唐突なやみ方だった。ぶ厚い雲が粘土のようにところどころでちぎれ、そこから差し込む陽光が壮大な光の柱となって草原のあちこちを移動した。素晴しい眺めだった。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 ページ位置:86% 作品を確認(amazon)
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雨上がり・晴れ間がのぞく
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前後の文章を含んだ引用
......だろう。そして僕なしでもそれなりに上手くやっていくだろう。どちらにしても我々はそういう時期にさしかかっていたのだ。我々は六年かけてまた振り出しに戻ったわけだ。 昼すぎに雪はやんだ。降りはじめた時と同じような唐突なやみ方だった。ぶ厚い雲が粘土のようにところどころでちぎれ、そこから差し込む陽光が壮大な光の柱となって草原のあちこちを移動した。素晴しい眺めだった。 外に出てみると、地面にはぱらぱらとした固い雪が小さな砂糖菓子のように一面に散らばっていた。彼らはそれぞれにしっかり身を固めて、溶け去ることを拒否しているみたい......
単語の意味
陽光(ようこう)
草原(そうげん・くさはら)
陽光・・・空から降り注ぐ、太陽の光。日光。
草原・・・一面に草が生えている広い野原。
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小屋を出ると草原も、さっき身をかくした林も金色の光にかがやき、樹々の葉が砂のように乾いた音をたてて鳴っています。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
だんだん白い雲の 薄れて行く、そして 青磁色 の空の 拡がるのを 眺めている
志賀 直哉 / 焚火「城の崎にて・小僧の神様 (角川文庫)」に収録 amazon
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ササササと日が翳 る。風景の顔色が見る見る変わってゆく。
梶井基次郎 / 城のある町にて
朝陽が無数の小石の陰影を際立たせる。
羽田 圭介「ミート・ザ・ビート (文春文庫)」に収録 amazon
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