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借りてきた映画を観ることだけで暮らしていた日々のあの生温かい停滞のなかへ、もう一度もどりたい
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:72% 作品を確認(amazon)
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だらだら暮らす
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前後の文章を含んだ引用
......どきこうして時間を潰すが、チケットを買うほどの興味は湧かない。俳優の表情もキャプションも、今の十和子の目には薄っぺらな絵空事としか映らない。それでもときどきは、借りてきた映画を観ることだけで暮らしていた日々のあの生温かい停滞のなかへ、もう一度もどりたいような気がする。 通りに出て歩きはじめた途端、またあれを感じる。背後から十和子を見つめている誰かの視線。ひそめた息の気配。 始終そんなことがあるので、自分がノイ......
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入り込んだ町で、昼間でも人通りは少なく、魚の腹綿 や鼠の死骸は幾日も位置を動かなかった。両側の家々はなにか荒廃していた。自然力の風化して行くあとが見えた。紅殻 が古びてい、荒壁の塀 は崩れ、人びとはそのなかで古手拭のように無気力な生活をしているように思われた。
梶井基次郎 / ある心の風景
降りつもる雪のように、ただ過ごしてきた月日
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
大学を出てまだ就職する口がなく、国へは奔走中と言ってその日その日をまったく無気力な倦怠で送っている人間
梶井基次郎 / ある崖上の感情
飼い猫のようにだらりとした生活
阿佐田 哲也 / 麻雀放浪記〈1〉青春篇 amazon
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「暮らし・生活」カテゴリからランダム5
(今日起こった出来事を話す)よくそういった話で単調な生活を飾った。
梶井基次郎 / 雪後
弟は最近、寝てばかりいる。学校も休みがちだ。彼の中で少しずつ何かがずれはじめている気配がする。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
魚屋の前は眼をつぶって、息を殺して通る。
林芙美子 / 新版 放浪記
私は大かた半日同じ姿勢で為すことなく暮した。
岡本かの子 / 河明り
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