頭を速度のゆるんできた 独楽こま のようにうごかした。

軽快な首の動作で振り向く

頭を速度のゆるんできたコマのように回す

あやつり人形のように首をうごかした。

首をねじるようにして振り向く

逆ボタル

遥（はる）かの下界にぴかと光った者がある。その時鷲はしめたと思った。あの光ったものの上へ亀の子を落したなら、甲羅は正（まさ）しく砕けるに極（き）わまった。砕けたあとから舞い下りて中味（なかみ）を頂戴（ちょうだい）すれば訳はない。そうだそうだと覗（ねらい）を定めて、かの亀の子を高い所から挨拶も無く頭の上へ落した。生憎（あいにく）作家の頭の方が亀の甲より軟らかであったものだから、禿はめちゃめちゃに砕けて有名なるイスキラスはここに無惨（むざん）の最後を遂げた。

白い臼のような形の頭

頭がてらりと禿げている

坊主頭に付いた水滴が、ネオンの色を帯びて光っている。

ロウのように半透明なうなじ

枯れ果てた薄（すすき）の原のように首を垂れてそよぐのを感じ取りながら

白い滑らかな首筋

首の短い子供

縦にも横にも見えるように首を振った。