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夢から醒めたばかりの人間がまだなかば夢中をさまよっているような、そんな心もとない 風情 である。
阿刀田 高 / ナポレオン狂「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 ページ位置:81% 作品を確認(amazon)
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放心した表情
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前後の文章を含んだ引用
......ナポレオンの遺品を眺めて悦に入っているらしい。 応接間のドアがあいて南沢氏が姿を見せた。「ああ、あなたですか」 久しぶりに見る南沢氏は、少し様子がちがっていた。夢から醒めたばかりの人間がまだなかば夢中をさまよっているような、そんな心もとない風情である。「ご無沙汰しております」「ああ……いえ……こちらこそ」「相変わらずご蒐集のほうですか」「ええ……もう……そうですねえ」 不思議そうな顔で私を見つめている。 私は......
単語の意味
風情(ふぜい)
心許ない(こころもとない)
風情・・・自然とかもし出される(いい)雰囲気。その場の風景から自然と感じられる、なんとなく上品で美しい雰囲気。趣(おもむき)。味わい。「風」も「情」も「趣(おもむき)」を意味する字。
心許ない・・・頼りにならなそうで不安。心配。
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放心の表情が御面のように誰の顔にもかぶさって
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
不思議なものを見せつけられたように茫然 として
有島武郎 / 或る女
廊下の窓に顔をあてながら茫然としていた。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
小林多喜二 / 蟹工船
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宇宙の運命を握っているかのような、シリアスで深刻な表情
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
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