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秋もそろそろ終わり近くになり、 埃 まじりのうすら寒い風が、群立するビルとビルの鋭角的な 隙間 から 湧き立って来た。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 ページ位置:37% 作品を確認(amazon)
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秋
冷たい風・冬の季節風
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前後の文章を含んだ引用
......「お父さんて、誰の?」「邦ちゃんのお父さんやんか」「……へえ」 父と弘美が、十何年も前からの関係であったことを知り、邦彦は何となくあいまいな表情で振り向いた。 秋もそろそろ終わり近くになり、埃まじりのうすら寒い風が、群立するビルとビルの鋭角的な隙間から湧き立って来た。風は運河のはるか上を走り過ぎるのか、道頓堀川の表面には、とろんとした黒い光が浮かんでいるだけで、少しも波立とうとしない。「まだそのころは、お店のお客さんというだ......
単語の意味
薄ら(うすら)
薄ら・・・ほんの少し。かすか。
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秋はどんどん深まっていった。いつしか、息を深く吸い込むと冷たさで胸の奥が微かに痛むような季節になっていた。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
風があまり冷たくなく、一年中、こんな気候だったらいいのにというような陽気だった。
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
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長い注射針のように遠慮なく突き通ってくる寒風
加賀 乙彦 / 海霧 amazon
寒い風が冷たい刃を浴びせる
長塚 節 / 土 amazon
氷の鞭のように風が吹き込む
獅子 文六 / てんやわんや amazon
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木の葉が高く大空に舞うて、小鳥の群れの如く遠く飛び去る
国木田 独歩 / 武蔵野 amazon
気持の良い九月の日曜日だ。夏はもううまく思い出せなくなった古い記憶みたいにどこかに消え失せていた。
村上 春樹「羊をめぐる冒険」に収録 amazon
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雨まじりの風が、黒い蒸気のように吹き込んできた。
安部 公房 / 他人の顔 amazon
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