何年も前からこうしている、といった身についたしぐさだった。
向田邦子 / 犬小屋「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 ページ位置:66% 作品を確認(amazon)
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器用・巧み
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......魚が冷める間に、犬を散歩に連れ出した。帰ってくると、鼻唄をうたいながら丁寧にブラシをかけ、餌をやり、残った分を密封容器に入れて冷蔵庫をあけ仕舞って帰っていった。何年も前からこうしている、といった身についたしぐさだった。 着換えを取りに帰った兄が、影虎に、「お前、匂いが変ったな」 と言ったのは、たしかその頃だった。 顔をなめようと、黒くとがった口吻を寄せた犬を、兄は手で押え顔を......
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何年も前からこうしている、といった身についたしぐさだった。
向田邦子 / 犬小屋「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
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現在の日本の洋画家には天分というものが全くない。彼らは徒らに乏しい才能を濫作によって摺りへらしているのであり、その才能もせいぜい他の森林から落葉を搔き集めて運んでいるような借りものである。 しかし、小坂田二郎は、そうした才能の森林の奥深いところにどっしりと構えていて、みずからの若葉を尽きるところなくつみ取っている天才的画家である。
松本 清張 / 美の虚像「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 amazon
(若き天才ギタリスト)舞台上には、ギターという楽器の進化の系統樹の一番太い幹の先端があり、しかもそれが、弦と共に振動しながら、今にも目に見えて伸びてゆこうとしている。なかなかのハンサムで、背が高く、スター性も十分だった。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
人よ、攀 じ難いあの山がいかに高いとても、飛躍の念さえ切ならば、恐れるなかれ不可能の、金の駿馬 をせめたてよ。――実につまらない詩だけれども、才子と見えて実に巧 い言葉を知っている。
林芙美子 / 新版 放浪記
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佐々木 邦 / ガラマサどん amazon
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