誰も見送りのない私は、お葬式のような悲しさで、何度も不幸な目に逢って乗る東海道線に乗った。
林芙美子 / 新版 放浪記 ページ位置:27% 作品を確認(青空文庫)
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孤独・一人ぼっち
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......者の私です。そうだ、帰れる位はあるのだから、汽車に乗ってみましょう。あの快速船のしぶきもいいじゃないの、人参燈台の朱色や、青い海、ツツンツンだ。夜汽車、夜汽車、誰も見送りのない私は、お葬式のような悲しさで、何度も不幸な目に逢って乗る東海道線に乗った。 (七月×日) 「神戸にでも降りてみようかしら、何か面白い仕事が転がっていやしないかな……」 明石行きの三等車は、神戸で降りてしまう人たちばかりだった。私もバスケッ......
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孤独・一人ぼっちの表現・描写・類語(寂しい・喪失感のカテゴリ)の一覧 ランダム5
部屋の中は火が消えたように淋しかった。
林芙美子 / 新版 放浪記
二人の放浪人が、こんな淋しいところに、落葉のように吹き寄せられている
林 芙美子 / 松葉牡丹「林芙美子傑作集 (1951年) (新潮文庫〈第201〉)」に収録 amazon
独り坂道を馳(か)けおりた少年の日のように孤独
高橋 和巳 / 我が心は石にあらず amazon
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「寂しい・喪失感」カテゴリからランダム5
寂しく孤独の殻 の中に引込まねばならなかった。
岡本かの子 / 金魚撩乱
僕はたまらなく孤独だった。僕は何かにつかまりたいと思った。しかしまわりを見回しても、つかまるべきものは何もなかった。つるりとして捉えどころのない氷の迷宮の中に僕はいた。闇は白く、音はうつろに響いた。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
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