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前後の文章を含んだ引用

......こ良いので放っておいたのだ。ライトがそれを照らしていくつもの淡い影を作り、ころがるポリタンクと、山のように買いあさった写真の本がじゅうたんの上に点在していた。　はじまりの景色、その時の私にはなにもかもが妙にくっきりと明るく見えた。全てのことが、この手のひらで押せば大きく動くような、そんな気さえした。なにもかも、どんな細かいことも、いっせいに未来に向かって開いているようだった。嵐に買ってもらったコスモスが、私の好きな背の高いガラスの花びんに柔らかに咲いていた。　私は、すぐに嵐に電話をかけた。「おお、妹よ。」　もしもし人魚です、と言った......

単語の意味

妙（みょう）

景色（けしき）

手の平・掌（てのひら）

妙・・・とてもいい。非常に優れている。または、不思議、奇妙なこと（さま）。

景色・・・風景。眺め。とくに、自然の眺め。

手の平・掌・・・手首から先の、物を握ったときに内側になる面。掌（たなごころ）。